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  特集 : 新型コロナウィルス情報 
 
正しい知識で感染拡大を防止し、早期に収束に向かわせましょう

   2019年12月に初めて感染が確認された新型コロナウィルスCOVID19、いまや歴史的事態となって世界を席巻しています。私たちは現実を正しく認識し、正しい対応をすることにより、感染拡大を防止し、一日でも早い収束を期せねばなりません。当会の専門家中村邦彦氏(H03医)に数回に亘って解説していただきます。   
 


 第1回(2020年8月18日掲載)                        第2回へ

 COVID19の世界的流行が始まって早半年が経ちました。この未知のウィルス感染症のいろいろな情報を聞いて、戦々恐々とされている方が多いかと思われます。医療従事者にとってもこのウィルスは未知のものであり、どの情報が正しいのかは判断に悩むものがあります。しかしながら徐々に確定してきた情報もありますので、ご紹介したいと思います。

 コロナウィルスには多くの種類があり、これまでは4種類が一般的な風邪のウィルスとして知られており、症状も軽く対症療法にて自然に治癒するものとして扱われています。一方で同じコロナウィルスでも海外で流行したSARS(致死率約10%)MERS(致死率約30%)は重症化が激しいものでしたが、自然に消失し国内では流行しませんでした。今回の新型ウィルスでは致死率は約2%となっています。しかし、年齢別にみると50歳代までは致死率は極めて低いものの、60歳代では約6%70歳代以上では約20%の致死率となっています。ということで国の方針としてはリスクの低い世代には十分に感染対策をしながら通常の生活をしてもらって経済を回し、高齢者には残念ながらしばらくの間不要不急の外出は控えてもらうということになり、これは理にかなっています。メディアではいろいろと批判されていますが、国の経済を回そうとする政策は細かいところで実施の仕方に問題はあるとしても基本的には間違ってはいないと言えます。もちろん若い世代が何も気にせず今まで通りの生活をしてよいということではないのは、マスクもせず密なところで多くの若い人が活動しているアメリカやブラジルの状態がどうなっているかを見れば明らかでしょう。
 このウィルスの潜伏期間は2日から7日で、主症状は発熱や咳で嗅覚、味覚障害が注目されていますが全例ではなく、一般的な風邪の症状となかなか見分けはつきません。そして半数以上の人は感染しても無症状です。その後80%以上の人は一般の風邪と同じように軽症で終わりますが、10%程度が発症7日目ぐらいに重症化します。
 感染経路は基本的には接触感染と飛沫感染です。この他にエアロゾル感染という換気の悪いところで空気中をウィルスがしばらくの間浮遊することによる感染が注目されています。これらのことから感染対策の基本は、こまめな手洗い、マスク、換気ということになります。マスクはN-95のようなウィルス粒子を通さないものでなくても、無症状の感染者が多く誰が感染者かわからない状況では皆がマスクをすることによって飛沫をふせぎ、お互いにうつさないという意味で重要です。その一方で通常のマスクでは完全に感染を防ぐことはできないので、マスクをしていたとしても密な状態に長時間いることはリスクがあります。いわゆる3密といわれる密室、密接、密集の状態は全く密でないときの18倍のリスクがあるといわれています。国内で爆発的な感染が起きていないのは、日本人は清潔意識が高く順守性が高いことによるのが大きいと思われます。一方で、日本人はまじめすぎて少々発熱があっても仕事や通学を休まないことにより、感染を拡大させていると思われる状況があります。少しでも発熱があるときには仕事や学校を休む意識を持つこと、休める環境づくりが今後は大事になってくると考えられます。
 

 
                                          
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